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動脈硬化の話

老いは血管からとよく言われています。血管を正常に保つことは生活習慣病予防と心筋梗塞、脳梗塞の予防につながるのです。

動脈硬化と糖尿病はもちろんのこと密接しています。糖尿病になると肉体年齢以上の血管の老化が起こります。血管の老化とは血管壁が厚く、柔軟性がなくなり血液の通り道が狭くなる現象です。これが動脈硬化という現象です。ましては糖尿病による動脈硬化は心筋梗塞、脳梗塞をかなり促進させます。

動脈硬化の概要こんなとこですが中身に入ると血液の流れる内側にある血管内皮細胞があります。血管内皮細胞は血管壁の柔軟性や血管の収縮、拡張などをコントロールします。そして動脈硬化が進むと血管壁に血管壁に異常な組織が形成されます。それをプラークといいます。プラークは頚動脈(首の動脈)を超音波で測定することで知ることが出来ます。プラークがあると心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高くなることが知られています。
プラークは血液中の余分なコレステロールが血管内皮細胞の隙間を抜けて血管の壁に入り込むことから始まります。

そして血管壁に入ったコレステロールを処理するために血管を流れている白血球が血管の壁に入り込みマクロファージに形を変えて血管壁に溜まったコレステロールを取り込み消化します。マクロファージとは血管に入り込んだ細菌やウイルス、細胞の死骸など体の中の異物や残骸を食べて処理する働きをします。また病原体などに対する免疫力の最初の段階として働く機能です。マクロファージはたくさんのコレステロールを取り込んだ結果破裂して死んでしまいますが血管壁にはコレステロールに由来する脂質とマクロファージの残骸が蓄積され血管平滑筋細胞を刺激してプラークは大きくなり血管壁は膨らんで血液の通り道が細く、狭くなっていきます。血管平滑筋細胞とは血管を取り巻く筋肉を構成する細胞で血管内皮細胞により収縮と緩和のコントロールをします。収縮すると血圧が上がり、緩むと血圧は下がります。

プラークが形成されると血管内皮細胞にも様々な障害が起こり、正常な機能を果たすことが出来なくなって血栓(血管を詰まらせるような血の塊)が出来やすい状態になります。
つまり血管の断面を円で例えるときれいな円ではなくいびつな円になっているのです。いたるところに血栓ががありきれいな円をしていないのです。

何らかの刺激でプラークの表面に裂け目が入ったりプラークそのものが壊れたりすると、そこに血小板が集まって血栓を作ります。したがってプラークの中のマクロファージが多いほどプラークが破壊されやすいのです。

健康な血管であれば血栓を作る働きとともに血栓を溶かす働きも供えられているため血栓が出来ても血管が詰まるようなことは起こりにくくなっているのです。
一方、動脈硬化が起こっている血管では血液が固まりやすく、また血栓を溶かす働きが低下しているため血管はつまり、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすいのです。

細菌では動脈硬化を促進させる原因として食後高血糖が非常に注目されています。



食後高血糖の話はメルマガでも詳しくしましたがまた糖尿病情報板でもお話していと思います。


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